「釜ケ崎のススメ」(洛北出版)の紹介      中村修一

 2月8日付の南日本新聞10面に、「寄せ場」の変遷追う「釜ケ崎のススメ」のタイトルで、編著者2人のインタビュー記事が掲載されていました。同書は若い研究者4人が、「日雇い労働者のまち」から「福祉・観光のまち」へ変容しようとしている大阪・釜ケ崎の歴史とまちづくりの現状を紹介している。会社時代の元同僚から「編著者の原口剛さん(35)=大阪市立大都市研究プラザ研究員=と稲田七海さん(36)=同特別研究員=は、原口泉さんの息子、児玉義人さんの奥さんの姪っ子ですよ」と連絡があったので、これはまた奇遇と、皆さんに紹介しようと思い立ちました。

 記事が長文のため、一部を抜粋します。

 「大阪は島にルーツを持つ人が多く……1998年に大阪市で行われたホームレスの実態調査によると、出身県別統計で鹿児島は地元大阪に次いで2番目に多かった」
 「執筆者の1人から『8・6水害後の復旧工事にも、釜ケ崎から人が行った』と聞き、自分たちが生活を営むすぐそばに、日雇い労働者の『手』があったのだと気付かされた」
 「かつての簡易宿泊所は福祉アパートに転換され、生活保護を受ける元日雇い労働者やホームレスを支援する取り組みが広がった。運命共同体のようで、経営者・元労働者がお互いを利用しながらしたたかに生き続け、そのしたたかさが地域を変えていく、という過程が興味深い」
 「釜ケ崎には日本の将来の家族、労働、社会保障を考えるヒントがいっぱいあるのではないか」

 記事の一部を紹介しましたが、興味をお持ちの方は2月8日付の南日本新聞をご覧ください。